2016年10月16日日曜日

ドナルド・キーン氏の講演会

朝晩の気温差が辛い昨今、風邪が流行ってますな。
皆さん気を付けましょう。

ドナルド・キーン氏はアメリカの日本文学、日本文化の研究家で、本当に数多くの日本の文学作品を翻訳して海外に紹介された方です。
東北の震災の後、日本に帰化されたそうで、日本名は通称で「鬼怒鳴門」。
雅号だそうなのですが、すごい漢字を当てたなぁ。。ともちょっと思う。

で、そのキーン氏が土屋文明記念文学館で講演会をされるということで、高校時代の恩師からお誘い頂いて行ってきました。

プロフィールを見ると、物凄い経歴です。
コロンビア大学院→ケンブリッジ大学→からの、京都大学大学院への留学を経て、コロンビア大学で日本文学を教え、その後名誉教授になり、最後の講義は「能」について、そして日本に永住。
能だけでなく、歌舞伎にも造詣が深く、お話を聴いている限りでは恐らく仏教にも通じておられるようで。。
あっちこっちで博士号を取得されており、受賞歴もハンパない。
数え上げたらきりがない。

実際に会っている作家も数知れず、しかも錚々たるメンバー。
川端康成、谷崎潤一郎、三島由紀夫、安部公房、司馬遼太郎。。他多数。
御年94歳。その年譜の長さもハンパない。
普通、人はそんなにしょっちゅう大きな出来事がある訳じゃないと思うけど、この方の人生は凄いです。

そんな中で、会っている作家の中でご存命中なのは大江健三郎氏だけだそうです。
長の歳月を生きてきて、会った人達が自分より先に旅立っていくのを見るのはどんな気持ちだろうと、そっちを考えてしまいますが、これだけ中身の濃い人生を存分に楽しんでおられるように見えました。

そんなキーン氏ですが、元々コロンビア大学で最初に日本文学を師事したのは、角田柳作氏という群馬出身の先生でした。

お年もありますが、集中していないと聞き取るのが若干難しい日本語(もう英語で話してもらっても。。と思ってたら、最後の方は英語になってました。英語の方が分かりやすかったかも。。)でしたが、角田氏との出会いや戦時中のお話、日本文学の作家達のお話、とにかく濃い。
経歴だけ見れば輝かしい限りだけど、壮絶なものも見てきているんだなぁ。。と。

しかし。。こんなに人気のある94歳もなかなか居ない。
講演会後のサイン会では長蛇の列、休憩時にも純文学ファンにもみくちゃにされかねない状態でした。

貴重な方に会わせて頂きました。
輝かしい経歴は何もないけど、私も頑張ろう。。


いつもご購読ありがとうございます。





0 件のコメント:

コメントを投稿