2014年9月6日土曜日

三回忌

病院の玄関の脇で、車椅子のとなりにしゃがみ込んで話をした。

ほんの、他愛のない話。



次はどこ行くかー。


何食べたい?




お前その後どうなんだ?

どうもない。何もないよ。




早くしろよ―







―私は知っていた。








明日、父の他界から二年。


たった二年。でも二年。



お願いだから、もう少しだけ。

泣いてすがってでも引き留めたい。
どれだけ願っただろう。

その時は確かに来る。

生きているからには容赦なく、必ず。




未だに実感はない。
思い出す度、埋まらない空白感ばかりを囲う。




だからさ。





お父さんやお母さんや、兄弟姉妹、友達、旦那さんに奥さん、彼や彼女、
先生、職場の上司や同僚や。。

あなたに関わる全ての人を大事にしてください。

嫌いな人には相手を想う心から悪口を言ってください。

大好きな人には大好きと言ってください。

言いたいこと、普段言えずにいることを。

伝わる時に伝えなくちゃ。

しっかり伝えて、伝わったかどうかをちゃんと確認して。








他の何よりも、自分自身の為に。
大切なあの人の為に。







父は今、笑ってるかな。




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