2014年12月29日月曜日

2014年、年末。

仕事を納め、自分の年賀状も何とか仕上げて投函、二日掛かりでだらだらしながら大掃除を終えて、明日髪を切り、部屋の一部を正月で飾ると、来る年を迎える準備が整う。


玄関先には香炉で焚く茶の香りが漂っている。
歳神様は茶の香りをお気に召すだろうか。


毎年一年後を想像することも出来ずに、一年前を思い出す。
それが希望通りなのか、後悔なのかはともかくとしても。

こんな感覚で、こんな心境で迎える年末は、今までなかった。
年明けを待ち侘び、来る年には、きっと。



回り道せざるを得ずにいて、それが悪いことだとばかり思ってきた。
この遠い道草のお陰で味わった苦も酸いも、今から見れば、それはそれで面白い。


だけど、すぐじゃなくてもいつか何かを変える為に、ただ遮二無二動き回る。
動いてさえいれば、何かが変わる。

今のところは変わりないように見えても。


一年前は変わったつもりでいた。
見えなくてもあるものと信じた。
そこには、なかった。



他人事というのは残酷なもので、その立場になかったら何も感じることはないらしい。
この辺りで一番有名なあの場所へは、別の誰かと訪れただろうか。



誰かに譲れるほどには、潔くもない。
私の中のこの傷は、私だけのものだ。
私自身にさえ触れない、私のものだ。



ただ与えられたものの寄せ集めからは、何も得られない。

世の中の全てが一度きりのもので出来ていることに、大抵のひとは気付かない。



2014年。


いつまで、こんなことが続くかも分からない。
いつまで、こんなことを続けていられるかも分からない。

止まって考えることも、考えずに動き続けることも、止まって考えないことも、考えながら動き続けることも、全て許されないのだとしたら、どこに身を置いたらいいのかさえ、見失ってしまう。


そもそも私は、自分がいつのどこにいるのかすら、分かっていない。




自然にいてみるか。


今の自分がただの自分であるように、ただ自分であってみるか。

ささやかなことを、ただ丁寧に生きてみるか。



もうすぐ2015年が来る。









喫茶去 ―お茶をおあがり― 茶席の禅語より
(きっさこ)




皆様にとっての2014年はどんな一年だったでしょうか?
365日、毎日色んなことを積み上げて、一年は過ぎていきます。

一日生きたら、一日分、マシになっているに決まっています。
365日生きたら、365日分、マシになっています。



来る年も、皆様にとって素晴らしい年となりますように。

佳いお年をお迎えくださいませ。




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